高卒=人生おわり?その偏見に隠された真実とは

高卒=人生おわりとネットで見かけた事がある方が多いのではないでしょうか。
私も同じ高卒として、そのキーワードで検索した事がありますw
でも、それって本当にそうなのでしょうか。

高卒である私や私の友人の体験談も含めて高卒=人生おわりと言われる理由について自分なりに調査した結果と、そこから分かった真実をお伝えします。

*当記事はあくまで個人が調査した内容と体験を元にしているため必ずしも正しいとは限りません。

高卒=人生終わりと言われる理由

大学進学率の上昇

出典:文部科学省 大学入学者選抜関連基礎資料集(その3)

文部科学省が公開している資料をみると、昭和半ばまでの大学進学率は10%以下です。

それが平成元年には50%を超え、令和元年には57%程度まで上昇しており、さらに大学、短大、高専、専門学校への進学率も含めると約83%になります。

つまり高卒以下の学歴者は全体の17%しかいない事になります。ざっくり6人に1人程度です。

ほとんどの人が専門学校卒以上の学歴を持っているので、高卒=低学歴で勉強ができないとか仕事ができない、何か問題がある人物であるという偏見が働いているものと考えます。

重要なポストには大卒が多い?高卒はどうか

政治家や大企業の社長など社会的な地位が高い方はほぼ全員大卒以上と言っても過言ではありません。

また、医者や薬剤師など高収入な職業は特定の大学を卒業していないとなれない職業であるように、社会的地位が高い、給料が高い職業やポストにつけるのは大卒者のみと言っても良いでしょう。

さらに大企業や有名企業は応募者を絞るため求人票に学歴:大卒以上と記載している事が多く、高卒は大企業や有名企業で働くチャンスすら与えられないと思われている事がブラック企業でしか働けないと言われる理由だと考察します。

少し話しはそれますが、実は高卒でも応募の必須条件が大卒以上の求人に応募できる事があります。

大卒者の方が年収が高い

学校を卒業後フルタイムの正社員を続けた場合の 60 歳までの生涯賃金(退職金を含めない)は中卒で2億円、高卒で2億1千万円、短大、専門学校卒で2億2千万円、大学、大学院卒で2億7千万円となっています。

高卒と大学、大学院卒とでは生涯賃金に6千万円の差があるということです。

実際にどのような仕事をしているかは不明ですが、単純に考えれば大卒以上の方がより給料の高い大きな企業へ就職していると考えるのが妥当だと思います。

もちろん、大企業、大手企業になるほど退職金も多くなる傾向にあるので、それを含めれば更に差は広がります。

裏を返せば高卒は大卒と比較して給料の低い中小企業、もっと言えば労働環境の悪いブラック企業へ就職していると考える人が多いと考察します。

本当に高卒だと人生おわりなのか

大学をでれば良い就職先に就けるわけでは無い

私は工業高校卒ですが、成績は常に上位1桁だったこともあり卒業後に一部上場企業に入社する事ができました。

同じ高校でとりあえず大学に行った友人はたくさんいますが、私よりも給料が良い、もしくは大きな企業へ入社できた友人は一人も聞いた事がありません。

早稲田や東大、京大に進学した中学時代の同級生すら私よりも収入が低い友人の方がずっと多いくらいです。

むしろ、私と同じ様に高卒で大企業へ入社した友人の方がよっぽど稼いでいます。

大学に進学した友人達から就活で30社受けて全部落ちたとか、50社近く受けてなんとか2社内定もらったという話しを聞くと、私は大学に行かなくてよかったと心底思いました。

とりあえず大学に行った友人の体験談

私の友人の話しですが、彼も大多数の人と同じようにとりあえず大卒へ行き、現在は営業職をしている方がいますが、40代で年収400万円前半だそうです。

中学時代の同級生も大学卒業後は就職先がなく、地元のスーパーで正社員として働いていましたが待遇が良くなかったようで数年で辞めてしまいました。

その同級生の彼とはずっと仲が良かったので、社会人になってからも連絡を取り合ったり遊んだりしていたのですが、ある日言われた事があります「中学生の時にお前に誘ってもらったとき一緒に工業高校行ってた方がよかった。中途半端に大学行っても就活で困るだけで良い企業には就職できないよ。今でも後悔してる。」と

他にも大学に進学して後悔してる友人が何人もいる事から、とりあえず大学に行けば何とかなるという事は絶対にないです。

高卒でも高収入の人はたくさんいる

私も30代半ばで年収800万円超と高収入な方ですが、同じように高卒でも年収700万円以上の友人はたくさんいます。

中には30代前半で私よりも収入が良い友人もいます。

少なくとも私は人生終わりどころかイージーモードだなと思っているので、必ずしも高卒=人生終わりという事はないです。

高卒でも高収入な人は、大企業の正社員や起業して自営業を営んでいる人たちなので、高卒で高収入を目指そうとしている方は私の体験をまとめた記事が参考になるかもしれません。

とてもじゃないけど今は大企業の正社員になれないと思っている人でも、段階を踏んでキャリアアップしていけば十分可能性はあると思いますよ。

特に若ければ若いほどその可能性は高いです。

現在無職やフリーターでも正社員になれる転職先を探してくれるサイトもあります。

実際に私も利用して大企業の正社員になれた経験から高卒×10代~20代におすすめの転職エージェント一覧におすすめをまとめているので気になる方は確認してみてください。

高卒=人生終わりと言われる本当の理由

ここまで読んでいただいた方であれば、高卒=人生終わりではないという事を分かってもらえていると思いますが、それでも高卒=人生おわり。とりあえず大学はいっておいた方が良いと言われる理由があるはずと思い自分なりに考えてみました。

普通科高校を卒業した高卒は就職先を見つけるのが困難

普通科高校を卒業して進学せず就職をする方もいますが、普通科高校は工業高校などの専門高校と違い、学校へ求人が来ない、もしくは殆どこない事が一般的です。

学校へ求人が来ない場合は、一般的な求職者と同じようにハローワーク等で仕事を探す必要がある事と、特別な知識や技術がない事から給料が低かったり、就職先の選択ができない事の方が多いです。

よって、普通科高校卒が最終学歴の場合は大企業への就職はより困難で、高卒=人生おわりと言われる理由の一つでしょう。

ちなみに、専門高校では就職に必要な知識や技術を学ぶため、企業から多数の求人が来ており2023年には昨今の人手不足の問題もあり求人倍率が20倍を超えています。
※求人倍率:求職者一人に対して何件の求人が来ているか。

大卒者の現実逃避

先ほど、高卒と大卒の生涯年収の話しをしました。

高卒の平均生涯年収:2億1千万円
大卒の平均生涯年収:2億7千万円

ですが、これを企業規模別に分けるとこうなります。

企業規模(従業員数)高卒大卒
10人~99人2億1千万円2億2千万円
1000人以上2億8千万円3億2千万円

従業員数が100人を切る企業では、高卒も大卒も生涯年収が1千万円しか変わりません。

もちろん高卒は単純計算で4年長く働いていますが、大卒は大学の学費を払っているので生涯年収だけを計算するとほぼ同じ賃金という事になります。

大卒なのに高卒と同じ水準の給料しかもらえない。なんなら高卒でも1000人以上の規模の会社で働いている高卒は大卒よりも6千万円も生涯年収が多いというデータがあります。

という現実から目をそらすために、高卒は大卒の自分よりももっとブラックな職場で働いている人間が多いはず。だから高卒=人生おわりに違いない。という現実逃避をしている方も多くいると思われます。

ただ、このデータを見て一番驚いたのは高卒の生涯年収が2億1千万円なのに対して、99人以下の企業規模の会社で働いている高卒も2億1千万円という点ですね。

2億8千万円もらっている高卒がいるにも関わらずです。つまりこれよりも少ない生涯年収で働いている高卒がたくさんいるという事なので、私が思っているより薄給で働いている高卒は多い可能性があります。

高卒で人生を終わらせないために必要なこと

学ぶことを忘れない:自己投資の重要性

いくら人手不足と言っても資格が必要な職業であれば資格を持っていなければ働く事ができません。

また、アピールできる経歴がなければキャリアアップも困難です。

高卒=人生おわりと言われるような生活で満足できていれば良いと思いますが、そうで無い場合は自ら積極的に学習していくことが重要です。

大学はたったの4年間ですが、社会人生活は40年(もしくはそれ以上)あるので、自己投資をしつづければ大卒以上に貴重な人材になれます。

キャリアアップをあきらめない

自己投資と似ていますが、投資するだけではもったいないので身に着けたものをアピールしてどんどんキャリアアップを目指しましょう。

キャリアの最終地点はどこでもOKです。

とにかく大企業を目指すも良し、給料アップを狙うも良し、興味のある自分のやりたい仕事を目指すもよしです。

まずは自分がどうなりたいかを考え、それに必要な投資をする⇒キャリアアップをする事が大切です。

学歴に囚われすぎない

学歴が自分のすべてでは無いので、あまり深く気にしすぎる必要はありません。

もちろん、収入も同じです。

年収1000万円でも足りないと感じる人もいれば、400万円でも十分楽しく暮らせるという人もいるでしょう。

もちろん生きていくために最低限のお金は必要ですし、学歴もあって困るものでは無いですが、人生がおわりかどうかを決めるのは最終的には自分自身です。

少なくとも他人に決められることでは無いと思います。

どうしても高卒がコンプレックなのであれば、それこそ自己投資として大学へ行けば良いです。

大学へ通わなくても通信大学で大卒資格は取れます。

まとめ

今回調査、考察した内容をまとめると以下のになります。

  • 大卒の方が平均的には給料は高く、生涯年収は6千万円の差がある。
  • 大卒以上でないと就けない職業(医者など)もあり、それらは社会的地位や給料はかなり高い。
  • でも大卒でもそれなりの企業に勤められない場合は高卒と給料の差はあまりない。
  • むしろ高卒でも大企業で働いていれば大卒よりも給料をもらっている可能性がある。
  • ただし転職にあたっては学歴によって受けられない企業もある。
  • でも一番大切なのは、自分の人生がおわりかどうかを判断するのは自分自身

今後日本は人口減少により、労働人口が減る事が確定しています。

よって、今後は高卒でもより高い給料で、より大企業で働きやすい時代がくる可能性があります。

ただ、誰でも良いわけでは無いので企業からあなたを選らんでもらう必要があります。

必要な資格の取得やこれまでのキャリアのまとめ、今後の展望を考慮した転職活動を行えば、高卒だから人生おわりなどと言っている人たちを見返す事ができると思うので、見返してやりたいと思う人には私もできるだけ情報提供していくので、お役に立てると嬉しいです。

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