私は、工業高校を卒業後に隣県にある大企業へ就職しました。
すでに退職してしまっていますが、進学ではなく就職を選択した理由、なぜ転職をしたのか、転職した事によって得られた経験や後悔した事をお伝えします。
工業高校卒で大手企業に就職した理由
工業高校の電気科でそれなりに好成績だった私は、大学進学か就職かで悩んでいました。
ですが、最終的には高卒で電気・電子機器を扱う大企業へ就職する事を決めました。
理由はだいたいこんな感じ。
- 高校から推薦を貰える大学の中で電気系の学科のある大学がFラン大学しかなかった。
- 仮に大学受験して電気系の学科のある大学に進学しても、結局は電気・電子系の会社に入るつもりだった。
- 結局同じような職種につくつもりなら、高卒で入る方が就活の必要がないので圧倒的に楽。
- むしろ高卒で入社できる企業の方が大企業の可能性の方が高かった。
工業高校へ求人出している大企業ってたくさんあって、私の在学中で言えばJR、三菱重工、オムロン、オークマ等々…普通に大卒で就活して入ろうと思うと一流大学でてないと厳しいような企業もたくさんありました。
大手企業で働き始めた当初の感想
大手=ホワイトというイメージがると思いますが、全然そんなことないです。
サービス残業や休日出勤もめっちゃあって、毎日きつかったです。
正直にいえば、入って1~2年くらいはいつ退職しようかずっと悩んでいました。こんな過酷な状況で働き続けられない…と。
- 残業多すぎ。(月40h程度は毎月超える)
- 長時間残業は組合に止められるので、サービス残業も超多い。(実際は毎月60h以上の残業)
- 土日祝休みなのに毎月1回は休日出勤がある。
- 最初は業務内容をちゃんと理解できていないのでやらされてる感が強い。
- 周りは大卒、院卒ばかりで肩身が狭い。
- 全員もれなく年上なので自分の意見が言えない。
大手を辞めた本当の理由
それでも約12年間その会社に勤めて、職場でも中堅クラス、まわりから仕事で頼りにされる事も増えてきました。
同僚や先輩後輩との人間関係も良好で、最初の1~2年を超えてからは転職しようと思った事はありませんでした。
ですが、私の所属していた事業部が他社に買収されると、環境は一変し待遇も悪くなり、周りの人達もどんどん辞めていきました。
将来への希望も持てず、12年の社会人経験の中でこの時が一番きつかったかもしれません。
実際に一度目の転職をしたとき体験談はこちらの記事に記載しています。
それでも簡単には辞められなかった理由
結果的には何度か転職をして、今は超大企業で満足な暮らしをしていますが、最初の転職をする時はめちゃくちゃ悩みました。
- 高卒でまともな企業に転職できるのか。
- できたとして待遇が良くなる確証がない。
- 今の会社に不満はあるが、慣れた業務、仲の良い人達、12年過ごしてきた環境から離れるのが怖い。
結局、転職を考えてから実際に転職したのは1年以上後になってからでした。
退職を決意するまでの葛藤
先ほどやめられなかった理由でも記載しましたが、やっぱり環境を変えるのが怖かったというのが、転職を阻んでいた一番の理由だったと思います。
18歳の頃から私の事を知っている同僚や先輩・上司とはやっぱり長く一緒にいるだけあって仕事もしやすかったし、結婚、出産など私のプライベートな事まで理解してくれている人たちと離れて、自分の力だけでやっていけるのか。
というのが転職期間中ずっと拭いきれずにいました。
辞めた後のリアルな現実
いざ辞めて他の会社に入ってしまうと、少しの心細さと寂しさはあるものの、なんだかんだで新しい会社の人達とも仲良くできましたし、仕事も即戦力としてそれなりに出来て(いたつもり)いました。
中小企業で失敗した話しでも記載していますが、上司のパワハラだけが許せませんでした。
私はパワハラくらいで病むようなメンタルでは無いのでまったく問題なかったのですがw同僚や先輩が毎日遅くまで頑張っているのを見て知っている私には、彼らに対してパワハラをする上司がどうしても許せなくて、でも私のような下っ端が何か言った所で会社の上層部はパワハラ体質の人達ばかりだったので無意味だという事が分かっていたので自分の不甲斐なさにガッカリしました。
大手企業退職後のキャリア|どう動いたか?
最終的には中小企業からも退職し、派遣として働いていました。
でも、もう一度大企業の正社員に返り咲けるよう、定期的に求人サイトを確認したり、自分のキャリアを見直して職歴をより企業にアピールできるものに修正を加えるなど小さな努力が実を結び、また大企業の正社員として公私ともに満足な生活を送れるようになりました。

工業高校卒が大手に就職して感じたメリット・デメリット
やっぱり、最初にある程度の大企業に入ってしまうと、その後に転職しても思い残すことはあります。
何をするにしてもメリット・デメリットや後悔は絶対について回るので。
ただ、今になって思い返すと転職して良かったと思っています。
転職して良かった事。メリットはこんな感じ
- 最終的には最初に入社した企業以上の大企業で働けている。(年収も元の企業の同期達を超えた)
- でも業務内容は最初の会社よりも随分と楽になった。残業も月10h前後と少ない。
- キャリアを築けた事で自分の仕事に自信が持てるようになった。
- 何度か転職をした事で知り合いや新しい友達がめちゃくちゃ増えた。
- 自分の行動次第で状況は良くも悪くもなるという実体験ができた。
逆に後悔した事。デメリットはこんな感じです。
- 転職のために地元を離れる事になった。
- 最初の会社に残ってても良かったのかな…と未だに思う事もある。
- 特に辞めた直後は顕著で、戻りたいと思った事が何度もあった。
同じように悩んでいる人へ伝えたいこと
もし私と同じように高卒で大企業に入ったけど辞めたいと考えているのであれば、私の経験からのアドバイスをいくつかしておきます。
- たぶんどんなに良い企業に転職できても最初は悩むと思う。
- でも転職しなくても多分ずっと転職するかどうかで悩むと思う。
- それならどこかで区切りをつけて転職してしまった方が良い。
- 今の会社では無理な事でも、転職すればかかえている悩みを解決する事はできる。
- 大切なのは自分がどうしたいかをちゃんと考える事。周りに流されて転職を考えているなら止めた方が良いと思う。
- 自分なりに考えて、それでも転職したいと思う気持ちがあるなら今が転職するべき時。
まとめ:高卒とかあまり関係ない。人生は「肩書き」より「納得感や満足感」
もちろん人間に肩書は大切ですよ。
有名大学卒とか、大企業の正社員とかマネージャーとか。
でもそれに納得できなくて転職する高学歴の人達もたくさんいるのが現実なので、結局一番大切なのは自分が納得できるか、満足できるかどうかだと私は考えています。
どれだけ大企業で働いていても自分が納得できなければ辛いし悩む、逆に中小企業で給料が高くなくても自分がやりたい仕事をやりたいようにやれて満足していれば、それで幸せになれると思いませんか。
一つの企業で長く働く事は素晴らしい事だと思うし、それによるメリットもたくさんあります。
だからと言って転職する事って別に悪いことじゃないし、むしろ自分の人生を自分で決める事こそ、その納得感や満足感を得るために必要な事だとこれまでのキャリアの中で気が付きました。
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